中国の決済事情はどうなっている？最新の中国決済情報！

最近は日本でもキャッシュレス化が進んでいますが、それでも先進国の中では低い部類となっており、いまだに現金主義の人が多いようです。しかし中国では日本よりも電子マネーによる決済が一般化し、現金を持ち歩く必要がなくなりました。
これは日本に比べて中国ではパソコンの普及が遅れた分、スマートフォンを持つ人が爆発的に増えたために、スマホ決済が進んだという社会背景もあるでしょう。
そこで今回は、中国の決済事情についてご紹介します。

中国版のLINE、WeChat Payでの決済

中国での決済方法として一般的になっているのがWeChat Pay(ウィチャットペイ)です。中国では無料インスタントメッセンジャーアプリとしてWeChatが普及していますが、これは日本で言えばLINEと考えていいでしょう。
LINEにLINE Payという決済サービスがあるように、WeChatの決済サービスがWeChat Payなのです。なおWeChat Payは中国語で微信支付と呼びます。「微信」の意味は「文字数の少ない手紙」でWeChatそのもの、「支付」はPay即ち「支払い」を意味します。

WeChat PayとLINE Payとの違い

それではWeChat PayとLINE Payではどう違うのでしょうか。
以下がWeChat Payの特徴です。

★中国の銀行口座の登録が必要
★チャージが不要
★ほとんどの店でQRコードでの決済が可能

WeChat Payを利用する際には、中国の銀行口座に登録する必要があります。WeChat Payに入っているお金は、中国国外では使えないのでご注意ください。
LINE Payではチャージしてから残高内で決済しなければなりませんが、WeChat Payはチャージなしで銀行口座から直接の支払いが可能です。
またLINE Payでは一部の店でしかQRコードでの支払いができないのに対し、WeChat Payはほとんどの店でQRコードの読み込みで決済できます。レストランによっては、支払いはおろか注文までWeChat PayのQRコードで済ますことができる店もあるほどです。

WeChat Payと並ぶ決済手段のAlipay

WeChat Payと並ぶ決済手段として普及しているのがAlipay(アリペイ)です。Alipayを運営しているのはアリババグループで、中国語では支付宝と呼び、WeChat Payと違うのはメッセージ機能はなくスマホ決済サービスに特化している点です。
AlipayでもQRコードで支払いが可能で、スマホさえあれば買い物などに困ることはありません。
ただし、Alipayでも中国の銀行口座に登録することが必要となっています。

中国旅行で便利な銀聯カード

WeChat PayやAlipayは前述した通り、利用するためには中国の銀行口座の登録が必要なので、中国旅行や出張の場合は煩わしいでしょう。
中国に長く滞在するのならWeChat PayやAlipayを利用すると大変便利ですが、ただの旅行なら銀聯カードを利用するという方法があります。
銀聯は「ぎんれん」と読みますが、要するにUnion Payのことです。銀聯カードはクレジットカードではなくデビットカードで、中国では非常に普及しています。
中国国内では2,000万店以上での使用が可能で、北京や上海などの大都会はもちろん田舎の店でも使えるほどです。
日本でも三井住友銀聯カードが発行されており、その場合は中国の銀行口座に登録する必要はありません。つまり旅行や出張など中国での短期滞在なら非常に重宝するカードです。

中国でクレジットカードは使えるの？

電子マネーが発達している中国ですが、クレジットカードは使えるのでしょうか。もちろん、ほとんどのクレジットカードには国際ブランドが付いているので使用は可能です。
しかし中国では銀聯カードが一般的な分、クレジットカードに対応していない店が多いのは否めません。特に日本人は日本の国際ブランドであるJCBのクレジットカードを持っている場合が多いのですが、中国ではJCBを取り扱っている店は少ないのが実情です。使えたとしても大都市の、日本人がよく利用する一部の店だけでしょう。
同じ国際ブランドでも、アメリカで発行されているVISAとMasterCardはまだ使える店が多いようです。それでも銀聯カードには及びません。

現金が通用する店はあるの？

既にキャッシュレス大国となった感のある中国ですが、現金は使えるのでしょうか。
実は中国では現金を使うことができる店は少なくなっているのです。今の中国では、現金払いの明朗会計という言葉は死語と言ってもいいでしょう。

中国へ行った場合、現金よりも電子マネーの方が役に立つことがお分かりになったと思います。現地の中国人は財布を持っていなくても、スマホさえあれば支払いには困らないほどです。
旅行や出張などの短期滞在では銀聯カードを、長期滞在の場合はWeChat PayやAlipayなどのスマホ決済を利用してはいかがでしょうか。