インタビュー「株式会社トリニティ・ワールド」
- 2019/4/17
- 特集記事
- ブラゴク冊子002
- bragoku編集部
競争ではなく、“共創”することで成長を遂げた
子どもから大人までターゲットを絞らないサロンサービス
「痛くないので子供でも脱毛できる」というキャッチに注目
株式会社トリニティ・ワールド代表取締役 坂本麻衣子さん
━━「ハイパースキンカレン」は、どのような経緯で取り扱われるようになったのでしょうか?
坂本 会長の岡井(岡井秀元氏)が、業界誌で小学生の女の子が広告塔になっている「ハイパースキンカレン」の広告を見て、福岡にあるメーカーへ飛び込みで伺ったのがスタートです。ドクターサポート株式会社として同製品を導入し、全国120店舗まで広がったのですが、これを弊社が継承しました。
一番興味を持ったのは「痛くないので子どもでも脱毛できる」というキャッチコピーですね。これはエステ業界では新しく、岡井はそのカテゴリーに可能性を感じたんだと思います。同時に、カレンを開発した株式会社カンナの鉄穴社長に惚れ込んでいるということも、私から見ていて感じます。メーカーと取扱い会社がこれほど密接な関係のところは他にないと思います。
美容脱毛機「ハイパースキンカレン」
他のサロンと競うのではなく仲間を集め、
共創することで成功
━━「Dione」が全国120店舗まで広がった要因をどのようにお考えですか?
坂本 今振り返ると、当社の強みは他のサロンと競う “競争”ではなく、一緒に「Dione」というブランドを創っていこうという、“共創”の想いがあったことだと思います。他社と競っていたら、ここまで広がっていなかったでしょうね。
「Dione」の1店舗目がオープンしたときも、世間から見たら「痛くない脱毛って何?」という感じだったと思います。そこからどうすれば信頼や安心感を得ることができるのか。そのとき、岡井は「1本の矢は折れるけど、100本、1,000本になったら折れない」という発想で、店舗一つひとつが主人公となり、一つの「Dione」ブランドを創ろうと考えたんです。みんなを仲間にしたことが成功のポイントだと思っています。
━━周囲の人たちを仲間にするために、どのようなことをされたのでしょうか?
坂本 ブランドあるいは自社に対して本気で惚れ込んでいることが、結局は魅力的に映り、周りが「なんだろう、楽しそうだな」って引き込まれていくんだと思います。
自分が本気で取り組んで感動していないと、相手を感動させることはできませんよね。逆に自分がものすごく感動していたら、相手も感動すると思うんです。例えばオリンピックをテレビで観ていて、全然知らない人なのに応援してしまうのは、選手が本気だからではないでしょうか。まずは、想いや取組む姿勢を見せることが大事だと思います。
あと、私が入社したときは、仲間を増やすつもりで加盟金は0円でした。仲間が集まり、「Dione」の価値が上がってきたところで、加盟金を設けることになったんです。最初から加盟金いくらとしていたら、ここまで仲間が増えなかったと思います。
全国120店舗で展開しているエステサロン「Dione」
共に創り上げていくことで、いろんなアイデアが生まれる
━━フランチャイズ展開している会社はたくさんありますが、仲間を集め共創していくという意識が御社ならではの考え方なんですね。
坂本 そうですね。ですから本社が引っ張っていっているという感覚は一切ありません。オーナーさんがいなければ店舗数も増えませんし、たくさんのお客様に来ていただくこともできません。三位一体というのでしょうか。それぞれが必要不可欠な関係なんです。
私たちが指導するという概念もないので、本社から各オーナーさんにいろいろ言うことはありません。もちろん共有や分かち合いはしますけどね。各店舗にスーパーバイザーがついていますが、「こうやりなさい」と指示するのではなく、お互いの考えを尊重しています。本社が「こうやりなさい」とやり方を決めていたら、「Dione」の未来は一通りしか見れなかったと思います。共に創り上げていくからこそ、いろんなアイデアが生まれ、新しいビジネスが生まれてきたんだと思います。これはたくさんのオーナーさんがいて、それぞれ考え方や可能性があり、それを共有できたかたらです。
幼い子どもから大人まで幅広く、あえてターゲットは
絞らない
━━「子供でも脱毛できる」というキャッチですが、ターゲットを絞っているわけではないんですよね?
坂本 「お子さまでも脱毛できる」というのは、一つ特徴的なキャッチコピーです。しかしターゲットをお子さまだけに絞っているわけではありません。
お客様の中には他店で脱毛を断られて「Dione」に来られる方もいらっしゃいます。脱毛を断られるケースは、敏感肌やアトピー肌、あるいはニキビやシミが多いと言われることが見受けられます。そういう方でも「Dione」はご紹介できるので、お子様からご年配の方まで幅広い年齢層の方にご利用いただいています。
━━実際、お子さまで脱毛される方も多いんですか?
坂本 結構ありますよ。なかには、2歳のお子さんもいらっしゃいました。驚かれるかもしれませんが、それだけ深刻にお母様は悩まれているんです。例えば女の子で毛深いことが原因でイジメに発展してしまうことを心配されたり、お母様自身が毛深くてイジメられた経験をお持ちだったり。
あとは時代の流れで、ピアスやネイルなど、オシャレへ関心の高い年齢層が低くなっている印象です。ですからメイクやネイルのような感覚で、「ちょっと親子でエステに行こうか」なんてことがあるんですよ。なかには、お子さん、お母さん、そしておばあちゃんの3世代で脱毛される方もいます。
加盟店に必要なのは「一緒にやっていきたい」という
強い想い
━━加盟店になる場合、何か条件や基準などはあるのでしょうか?
坂本 私自身、働き甲斐や生き甲斐、あるいは仕事のありがたさなどに気づいたのは、入社してからなんです。私が楽しくできているということは、誰でもできると思っています。環境次第で人は変わりますし、可能性は広がると考えているので、「一緒にやりたい」という強い想いがあれば、基本的に「一緒に頑張っていきましょう」というスタイルです。同じ志を持った仲間と「Dione」を広めて、幸せな人を増やしたいんです。もともと岡井がカレンを導入したのも、これを広めて子供から大人まで多くの人を幸せにしたいという思いからなので。
━━加盟金はどのように設定されているのでしょうか?
坂本 今は70万~100万円で地域によって違います。あとは毎月の管理費がありますが、売上に対するロイヤリティなどは頂いていません。管理費も地域によって違いますが、基本的に月額固定なので、頑張った分だけオーナーさんの利益になります。そこは、さきほどお話したように「仲間」という考え方からです。
美容脱毛機「ハイパースキンカレン」は、子供から大人まで施術が可能
日本のエステや美容の素晴らしさを海外に広めたい
━━「Dione」として、今後どのような展開をお考えでしょうか?
坂本 私は「Dione」はパワースポットだと思っているので、1店舗でも多く増やしていきたい。
また、2020年の東京オリンピックに向けて海外からたくさんの人たちが日本に来ます。日本のエステや美容の“素晴らしさ”や“おもてなし”といった部分をもっと広めていきたいです。
4年以内には海外にも店舗を出す計画をしていますが、まずは日本を訪れる海外の方々に対して、「Dione」の存在や良さを知ってもらいたいと考えています。
株式会社トリニティ・ワールド
代表取締役CEO
坂本 麻衣子(さかもと まいこ)さん
Dione創業者の岡井秀元会長と坂本社長
株式会社トリニティ・ワールド
大阪府大阪市淀川区西中島4-3-5
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TEL:06-6889-3006
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