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インタビュー「ONE NOVA(ワンノバ) / 株式会社ONE NOVA」

「世界一透明なパンツ」をコンセプトに、
メンズアンダーウェアを販売

慶応大学在学中の二人が立ち上げた株式会社ONE NOVAでは、「世界一透明なパンツ」をコンセプトにメンズインナーウエアを開発・発売。そのキャッチなコンセプトが注目され大きな話題を集めています。「世界一透明なパンツ」に込められた想いについて、高山泰歌さんと金丸百合花さんにお話を伺いました。

製造工程や自分たちの想いを全てオープンに

株式会社ONE NOVA
(左)高山泰歌さん (右)金丸百合花さん

━━まずインナーウェアブランド「ONE NOVA(ワンノバ)」について教えていただけますか。

金丸 私たちが開発・販売しているメンズ向けのボクサーパンツ「ONE NOVA」は、“世界一透明なパンツ”というコンセプトで作っています。これは、「どこで」「誰が」「どうやって」「いくら」で作られているかいうすべての工程や、私たちの想いや悩みなどを素直に全部お見せするという透明性を大事にするブランドです。

履き心地の良さにこだわって設計

━━パンツ自体の特徴やこだわった部分を教えてください。

高山 ボクサーパンツは、どちらかというと締め付けているものが多いんです。でも「ONE NOVA」は、足回りなどはフィットしていますが、フロントポケットの部分だけゆとりを持たせて、履き心地の良さを追求しました。生地も柔らかな肌触りになるオーガニックコットンを使用しています。
金丸 また、ECからご注文いただくと、メッセージや名前などを一枚一枚刺繍してお届けすることができます。世界に一つだけのパンツを作ることができるんです。

━━そもそもなぜメンズのパンツを作ろうと思ったのですか?

金丸 高山とは高校生のときからの知り合いなんです。私は高校生のときから、フェアトレードの活動をしていたのですが、大学に入って具体的に何をしたらよいか決まっていませんでした。
そんなとき、高山とラーメンを食べにいって、高山は「起業したくて、会う人みんな誘っているけどふられ続けている」、私は「大学に入ったけど何をやりたいか分からない」と、お互いの近況を話していたんです。そうしたら高山から「じゃあ、ラーメンおごるから起業しようよ」って言われて(笑)。
高山 本当にそんな軽いノリで始めました(笑)。

━━パンツが作りたかったというよりも、起業したいという思いが先だったんですね

高山 そうですね。僕は中学生の頃から起業したいと思っていたんです。二人でアイテムを何にしようか考えたときに、エシカルファッションをテーマに起業したら面白いのではと思ったんです。でも、普通の洋服じゃつまらないので、「パンツがいいじゃん」みたいな感じで、面白そうだから始めた部分が大きいですね。

フロントポケットにゆとりを持たせて履き心地の良さを追求
好きなメッセージや数字を刺繍してオリジナルの一枚に

自分たちの売りは「透明性」

━━アパレルの知識はあったんですか?

金丸 ありません。ですから、いろいろ調べたり専門家にお話を聞いたりしました。まずは、オーガニックコットンを使うので、インドに行って専門家の方に話を聞きました。そのときに、オーガニックにもデメリットがあって、一般的な農法にもメリットがあるということを聞いて、どちらかが正しいというわけではない、ということに気づきました。

高山 帰国後、日本の工場を見学したときも、「made in Japanでも品質は変わらない」と聞いて、オーガニック、フェアトレード、made in Japanを全部売りにするのに違和感を持ち始めました。これが正しいというふうに売るのではなく、製造工程やコストなど情報を全て公開するのがいいんじゃないかなって思ったんです。
 そうすると、自分たちの売りは「透明性」なんじゃないかなと。そのコンセプトがブレなければ、素材や製造する国が変わってもブランドとしては何も変わらない。嘘をつかない経営をしていくことが大事だということで、「透明性」ということがコンセプトなんです。

4人の投資家から資金を調達

━━大学生で起業するとなると、資金調達が大変だと思いますが、どのように集められたのですか?

高山 今は投資家さんとかベンチャーキャピタルとかが積極的に大学生に投資するような流れができているんです。
 僕たちは4人の方に投資をしていただいたのですが、最初に投資してくれたのは大学のOBで株式会社メルペイの代表取締役・青柳直樹さんです。起業の授業で青柳さんが登壇されたときに、「このクラスで一組だけに300万投資する」って言ったんです。それで資料を作ってプレゼンしたら「あなたに決まり」って言ってくれて。その後、別の投資家さんを紹介していただいきました。他にも自分でコンタクトをとって資金を集めました。

ノバ会を通してブランドを成長させていく

━━2018年7月からECで販売を始めていますが、最初のロット数はいくつだったんですか?

高山 青のMとL、オレンジのMとLが各250枚で、全部で1,000枚です。サイズバランスが全然分からなくて、同じ数で発注したら、MがLの2倍売れました。現在残っているのはLサイズが各色50枚くらいですね(2018年9月末現在)。

━━ 一人で何枚も購入される方が多いんですか?

金丸 そうですね。7枚買って、「1週間全部ONE NOVAにします」と言ってくださった方もいました。何より、みなさん「履き心地が良い」と言ってくださるのがすごく嬉しいです。
高山 お客様の声はすごく大事だと思っていて、「ノバ会」というファンコミュニティ、オフ会みたいなことをやっているんです。ONE NOVAに関わる方たちを「ノバさん」と呼んでいるのですが、Facebookに「ワンノ場」っていうグループがあって、今200人くらいます。先日、第1回のノバ会を開催して、商品のことやONE NOVAの将来について一緒に語り合いました。
金丸 今後は、イベント開催や新色を発売する際は、最初にノバさんに伝えていきます。そしてノバ会を定期的に開催していく中で、ノバさんといろんなことを共有しながら、みんなでブランドを育てていきたいと思っています。

━━現在、EC以外に店舗での販売はされていないんですか?

高山 インターンをさせて頂いている「ALL YOURS」で置かせてもらっていますが、それ以外はまだありません。ただ、イベントにはいくつか出展しています。
金丸 ECでは伝わりづらい部分も、対面で説明して試着してもらうと、「こんないいとは思わなかった」と言って購入くれる方が多いんです。ノバ会もそうですが、今後はお客様の声を聞ける機会を増やしていきたいと思っています。

━━今後のビジネス展開を教えてください。

高山 カラーバリエーションを増やしていきますが、より履き心地のいい素材を求めて発展させていきます。他にも女性用も含めてアンダーウェア全般は作ろうと思っていますが、日用品など身の回りのものにも展開していきたいです。
金丸 パンツ自体は、素材や縫製パターンを変えたりしながら、もっと良いもの改良していきます。また、年末には靴下を発売しますが、性別にかかわらず色んな人にONE NOVAを届けたいと思っています。今後、コンテンツを充実させていきながら、ONE NOVAの輪をもっと広げていきたいです。

株式会社ONE NOVA

CEO
高山 泰歌(たかやま たいが)さん

広報PR/共同創業者
金丸 百合花(かねまる りりあん)さん

株式会社ONE NOVA
〒252-0816
神奈川県藤沢市遠藤4489番105
TEL.090-9133-2187
URL:https://onenova.jp/

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