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クラウドファンディングに挑む【第2回】

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株式会社ファヴールマルシェの小寺優貴さんは、商品企画開発の経験はなかったが「自分でも商品を企画したい」との想いから、ブランドを創るために動き出す。ウェザリングウェアという本当に作りたいものを見つけ、商品化するためにいよいよクラウドファンディングに挑戦することになる。しかし、その前にはいくつもの課題が待ち受けていた。

多くの人達の協力を得てサンプルが完成

ウェザリングウェアという自分が本当に作りたいものを見つけた小寺さんは早速企画書を作成した。奄美大島の伝統染色で作るディストピアなウェア。

題して「weathering wear」

書き上げた企画書を会社に提出するが、GOサインは出なかった。今まで化粧品やコスメ、サプリなどの実績はあったがアパレル関係の実績がなかったからだ。

「社長から在庫を抱えるリスクや、需要があるかどうかの市場調査などについて聞かれたとき、うまく答えることができませんでした。私の中でアイデアを練ることだけが先行してしまい、ビジネスとして成り立たせるための数字的な部分も含めて企画を出さないと商品化に繋がらないことを学びました」

「絶対に需要はある」という自信はあったものの、課題をクリアし具現化するためにはどうすればいいのか模索する日々が続いた。そんな時、テレビでクラウドファンディングの特集が流れていた。これが新たなターニングポイントとなる。

「課題として挙がった在庫問題は、クラウドファンディングによる支援購入=受注生産にすることでクリアできますし、需要に関しても目標金額を達成しなければニーズがないということで判断ができます。クラウドファンディングは会社としても初めての取り組みになりますが、これなら課題はすべてクリアできますし絶対に成功すると思いました」

2017年10月、クラウドファンディグを利用してウェザリングウェアを作るために改めて企画書を作成し、提出した。結果、GOサインが出た。
その企画内容とは…

【WEATHERING WEAR -ウェザリングウェア-】
奄美大島の伝統染色「泥染め」から生まれたフォトジェニックなサバイバルゲームウェア。
サバイバルゲームという日常を忘れられる大人の遊び場に、よりその場に溶け込める、自分の世界に入り込めるサバゲーウェアを、奄美大島の自然から生まれた伝統染色「泥染」で作りたい。

このプロジェクトを成功させるためには、クラウドファンディングの運営会社を決める、運営会社に見せる企画書を作る、サンプルを作るなど、やるべきことはたくさんあった。まず取り掛かったのは、商品の肝となる泥染め職人を探すこと。泥染め職人の方々をリサーチしていく中で、ぜひこの人と一緒にやりたいと思ったのが奄美大島にある有限会社金井工芸の金井志人さんだった。
泥染め職人の中で、伝統染色の泥染めをアパレルや美術品などに積極的に取り入れて「伝統」を広める活動をしている金井さんが目に留まったのは、ある意味、自然なことだったのかもしれない。

「金井さんは泥染めで作られる大島紬を広めて若い世代に伝統を受け継いでいきたいとの想いから過去にクラウドファンディングを利用して成功させていたんですよ。せっかく泥染めでウェザリングウェアを作るなら、経験のある金井さんと一緒に仕事がしたいと思ったんです」

早速、金井さんに連絡を取り企画書を送ったところ快諾を得ることができた小寺さんは、グラフィックの経験を活かして設計図を作成し、金井さんにサンプルの制作を依頼する。これでやっとプロジェクトが本格的なスタートをきったかに思えたが、サンプル制作の段階で新たな壁にぶつかることになる。

実際にサンプルが出来上がってきて社内でプレゼンしたところ、市販化されている泥染めTシャツとの差異化が弱い、1万人に一人がほしいと思うようなニッチな商品になりきれていないことを指摘される。

「言われてみると確かにそうだなと…。金井さんの素晴らしい泥染め技術があれば理想のウェザリングウェアができると思っていましたが、ニッチに差別化を図る点ではまだ甘さがあったなと思いました。社長からは、『古着を使った方がシワや傷み具合が本物だからより理想に近づくのでは』とアドバイスをいただいたので古着の流通とともに商品化についても調べることにしました」

古着と商品化の両面について調べていくうちに、アパレルをブランド化するためには洗濯タグやブランドネームタグ、パッケージやロゴマークをどうするかなど、新たな課題が次々と見つかってきた。
そこをクリアするために古着調査と同時進行で裁縫部門を請け負ってくれる企業を探していたところ、衣料品の特殊加工やOEM生産をしている株式会社アルテック・ラボと出会う。
ビンテージ縫製からダメージ加工まで自社で行い、一流ブランドメーカーのアパレル開発にも携わっているアパレル加工会社で、古着以上にリアリティを出してウェザリングを再現してくれる技術にも大きな魅力を感じた。なによりも、一番の決め手は「お客様の提案を100%具現化する」という企業理念だった。

「OEMの実績がある企業でしたので企画書を持っていった時に、やりたいことをすぐに理解してもらえました。また、その場で見せていただいた過去に製作したサンプルも本当に素晴らしく感動したのを覚えています。なによりも『提案を100%具現化する』という言葉を言っていただいた時にはとても心強く感じました。この会社以外に私の想いを形にしてくれるところはないと思ってお願いすることを決めました」

「泥染」と「加工」という卓越した技術を持つ職人たちが見つかり、再度、サンプルの制作に取り掛かった。金井工芸で泥染めしたTシャツをアルテック・ラボで加工してもらうことで、2018年2月中旬、前回よりも理想に近いサンプルが完成した。

2017年10月にプロジェクトがスタートして早5カ月。
企画案の練りこみからサンプル作成まで、さまざまな課題に直面しながらも一つひとつ乗り越えてきた小寺さんは、2018年2月下旬、いよいよクラウドファンディングのサイト運営会社に企画書を持っていくことになる。やっとクラウドファンディングのスタートラインに立てたかに思えたが、そこには新たな困難が待ち受けていた。

第3回へ続く・・・

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