誰でも一度は、人へ何かを伝える場面で、
「なんで分からない。なんで行動してくれないんだ」と思い、
イライラした経験があるのではないでしょうか。
今回は「伝える」に関して書こうと思います。
第1回でも、「伝えたいことを、伝えたい人に、確実に伝える」
というタイトルで「伝える」について書きましたが、
今回は、私が普段ブランドや商品などの魅力や特徴を「伝える」際だけでなく、
社内外問わず人に何かを伝える上で意識している
『人を動かす伝え方』7つのポイントをご紹介します。
ご紹介と偉そうに書きましたが、
この『人を動かす伝え方』7つのポイントは、
私が発見、まとめたものではありません。
約7年前に広告代理店から転職する際に、
改めて広告、宣伝、グラフィックデザインに関する本や記事を読み漁り、
メモしたものの一つです。
- 「相手が行動するまで」が話し手の責任範囲
- 丁寧すぎると混乱させる
- 「逆」でそそる
- 論よりエピソード
- 消去法で答えない
- 数字を言い切る
- 目の前で書いて説明する
1.「相手が行動するまで」が話し手の責任範囲
聞き手を行動してもらえるところへいかに導くかが、話し手の責任範囲です。
これは聞き手の問題ではなく、話し手側の問題です。
「なんで納得しないんだ」「なんで行動してくれないんだ」と、
話し手が文句を言ってはいけないのです。
以前職場で、「ちゃんと回覧したのに!!なんでミスするの!」と言っている
人がいましたが、そんなに大事なことなら「回覧した」で済ませるのも問題。
「伝える」と「伝わる」は別なのです。
2.丁寧すぎると混乱させる
一生懸命な人、優しい人ほど余計な情報を盛り込みすぎて、
結果として冷たいことをしているのです。
たとえば道を教えるのも「ローソンの角を曲がる」とだけ言えばOKです。
丁寧な人は「ファミリーマートがあるけど、ファミリーマートの角を曲がっちゃダメだよ」
などと言います。人間の脳は単語が記憶に残ります。
「ファミリーマートを曲がっちゃダメ」の「ダメ」が消えて、
「ファミリーマート」だけが残るのです。
3. 「逆」でそそる
広告で、TVでは言い切れないことはアドレスを教えて「検索」と出しているものがあります。
しかし今は当たり前になったので検索しなくなってしまいました。
そこで、この裏をかいた「検索するな」というコマーシャルが出ました。
それは逆にたくさん検索されています。
これは、「この穴のぞくべからず」と言われたときの人間の心理と同じなのです。
4. 論よりエピソード
「こうあるべき」とか「君はこういうところがダメ」と言うよりも、
ストーリーを語るほうが楽しいのです。
論を語ると演説になります。オヤジが説教するのは物語がないからなのです。
聞いて欲しければ、分かって欲しければ、行動して欲しければ、
ストーリーを語ることを意識しましょう。
5.消去法で答えない
「お昼がイタリアンだったので中華」と答えられるのもイヤです。これは消去法です。
「AとBとCでどれがいいですか」と聞かれた時に「Aはちょっとあれなんだよね。
Bという気分でもないんだよね。じゃあC」と答える人がいます。
3つの中から企画を選ぶ時、こういった消去法の選び方は、選ばれたほうも、嬉しくありません。
かといって、「どれでもいい」では、「どれもイマイチ」と言っているのと同じなのです。
食事くらいは良いような気もしますが、それでも「お昼がイタリアンだったので中華」と言うより「中華が食べたい!」と言ったほうが相手も気持ちが良いでしょう。
6.数字を言い切る
「大切なコツが7つあります」と言うと、相手にバシッと伝わります。
「7、8個あります」と言った時点で、聞き手は「あまりたいした話じゃないな」と思います。厳密に分からないときは、あいまいに言いがちです。
7つか8つか分かりにくいときに「7、8個」と言うのです。
言い切ることの強さと、言い切らないことの弱さがあるのです。
7.目の前で書いて説明する
ロジック的にやや怪しいことを強引に丸め込むには、目の前で書くのが一番です。
ネットワークビジネスで勧誘をする人は、聞き手の目の前でホワイトボードに書いていきます。
事前に作られたパンフレットを広げても、伝わらないのです。
友達との会話でも、書きながら話すと話が伝わることがあります。
何の意味もない落書きでも、目の前で書きながら話すと納得されます。
きれいに書かれたものが用意されていると、かえって伝わらないのです。
以上の7つが『人を動かす伝え方』のポイントですが、いかがでしょうか。
どの本だったか調べようと思いましたが、、、
現在、amazonでは同じような「伝える」をテーマにした本がたくさんあり断念しました。
ブランドや商品の魅力や情報を伝えるテクニックに関しては、
当サイトの「伝える」のコンテンツでご紹介していますが、
どんな媒体やツールにおいても重要なのは、
「伝えた」ではなく「伝わった」かどうかだと思います。
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