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インタビュー「B4UGROUP株式会社」

これまでにない英語の学べる美容室
美容室の枠にとらわれない事業展開が成功の秘訣

B4UGROUP株式会社の代表として、全国で10店舗の美容サロンを運営している西野雄馬さん。その中で、美容室と英会話、全く接点がないものを組み合わせた新たな形の美容室「Fam international」。カットをした後に気軽に英会話レッスンが受けられるのはもちろん、英会話のみでの来店も可能。これまでにないコンセプトを持つ美容室は、どのようにして生まれたのか。B4UGROUP株式会社 代表取締役 西野雄馬さんにお話を伺いました。

海外のように自由なお店を目指し、スタッフ向けで始めた
英会話

B4UGROUP株式会社 Fam international 代表取締役 西野雄馬さん

━━なぜ美容室と英会話を組み合わせたビジネスを始めようと思ったのですか?

西野 もともとスタッフの中に、ワーキングホリデーなど海外に興味を持っている人が多かったんです。また海外からお客様もいらっしゃいますし、ニューヨークへの出店も考えています。そうした背景から、最初は週3回ぐらい英会話講師に来てもらって、スタッフに教えてもらっていたんですよ。ただ、一番の目的は、毎日の業務の中で楽しく英会話ができるようにすることでした。

━━お客様ではなく、スタッフ向けに始めた取り組みなんですね。

西野 私自身も日本が窮屈に感じて海外に飛び出し、美容師をやっていました。海外の接客は自由で最高なんですが、大事なのはお客様と1対1で向かい合い、名前を呼び合って「ありがとうございます」と来てくださったことに感謝する気持ち。そういう海外のようなお店を作りたいと思い、英会話の講師に来てもらったんです。さらに講師の方に受付をやってもらいました。そうすれば、スタッフはいつでも英会話ができますし、日本語が話せない海外のお客様に対しては、通訳代わりにもなりますからね。
そこから、せっかくなのでお客様にも10分程度で英会話を学んでもらおうと思ったんです。美容室という枠にとらわれず、カットをした後にカフェでお茶をしながら気軽に英会話を学んでいただけたらいいなと考えたんです。英会話で利益を出そうと思ったのではなく、働いているスタッフ、来てくださるお客様が楽しんで幸せになれるような環境、雰囲気作りをしたかったんですよ。

ニューヨークからアーティストを呼んで絵画を書いてもらうなど、海外の美容室を意識した店内。

口コミで広まり、今では4割が海外のお客様に

━━英会話レッスンは、どのようなシステムなのですか?

西野 10分からマンツーマンでレッスンを受けることができます。お客様の希望日時をご連絡いただいければ、講師を派遣してもらいます。当日でも対応できますので、カットに来たときに言って頂いても大丈夫です。

━━これまで来店されていなかった方々に対し、英会話カフェをどのようにPRされたのですか?

西野 ポップを貼る程度で、特にPRなどの告知は行いませんでした。ただ、私たちはお客様と1~2時間は話すので、お客様経由の口コミで広まった部分は大きいですね。ほとんどのスタッフが英語を話せるということで、海外から来られたお客様も日本で英語に対応した美容室があるとSNSで広めてくださり、今では全体の4割が海外からのお客様なんです。

いつでも学べる英会話カフェ。ダーツを楽しむこともできます。

スタッフのため、お客様のために、チャレンジすることは大事

━━今までにない美容室×英会話を始めるにあたり、周りの反応はありませんでしたか?

西野 英会話を始めた当初は、お客様もあまり来なかったこともあり、周りからは「なぜ美容室でそんなことをやるのか」と言われました。スタッフもいるので失敗は許されませんが、一方で次に繋がるなら構わないと思っています。自分の中で辞めたとき、諦めたときは失敗ですが、それまではチャレンジしないと面白くありませんから。結局、失敗したかどうかは周りではなくて自分が決めることなんですよ。スタッフのため、そしてお客様のために、チャレンジすることは大事だと思っています。

━━その気持ちがあるから、いろいろアイデアを生み、チャレンジに繋がっているんですね。

西野 変わったことをやりたいし、目立ちたいんですよ(笑)。そのためには、他と同じことをやっても仕方ありません。ミスすれば責められるかもしれませんが、賭けてチャレンジしたい。夢見た方が楽しいですし、そもそもそういう思いから独立していますから。美容室はこうあるべきというものをなくすことで、新しい何かが生まれると思うんです。そうじゃないと、お客様もワクワクさせられないじゃないですか。
現在、Fam international堀江店以外にも、B4U OMOTESANDOなど、美容サロンを東京と大阪で10店舗を運営していますが、すべての店舗に共通して言えることは、一人のお客様のため、そして働いているスタッフのために、私自身ができることはチャレンジしていきたいという思いです。

英会話カフェが新たなビジネスを生み出した

━━先ほど、利益はあまり意識されていないとおっしゃっていましたが、ビシネスである以上、そこも大切ですよね。

西野 もちろんです。最初は認知されるまで時間がかかりましたが、今ではカットの後に利用されたり、英会話のレッスンだけ受けに来るお客様も増えてきました。
英会話以外にも、現在はシェアサロンのような展開で、例えばモデル撮影などの場所として10分ほどから貸しています。これによって美容師がとても集まるようになり、商品販売についてディーラーから提携のお話も入りました。
それに利益とは別の部分でも、うちは離職率が低いですし、新卒の応募もたくさん来ます。そういう意味では、英会話にチャレンジしたことは意味のあることだと思っています。

━━英会話カフェをきっかけに、ビジネスとして広がり、良い方向に繋がってきたのですね。

西野 そうですね。商売ですから、利益というものは必要です。値段を安くして薄利多売でも構いませんが、私の理想は違う部分から利益を出していくこと。通常は顧客単価を上げることを考えますが、それより、広告会社に払っているコストをなくし、自社でそれをやろうと考えています。そうすれば、浮いた部分を美容室だけでなく、いろんなところと融合した施策に使えますから。
例えば商品販売はもちろん、髪型だけでなくメイクや服装など含め全体をコーディネートして変身できるサービスがあっても良いじゃないかと。美容室の枠にとらわれずに、いろいろなことをやっていきたいと思っています。

━━物販で利益を出している美容室が多いですが、英会話カフェではなく、物販でのブランド展開は考えなかったのでしょうか?

西野 日本ではAmazonをはじめ、いろんな商品展開がありますよね。そうした場所で購入して、お客様のヘアスタイルが維持できるのであれば、それで構わないと思っています。自社で作って展開するというモデルは、日本だとすでに出来上がっている気がするんですよ。
ただ、海外でそういった展開は考えています。講習を行いながらファンを増やし、認知が広まったタイミングで美容師さんの募集を掛けて一気に展開するとか。自分たちでヘアショーを開催したり、最終的にそこからブランドを出したりできたら良いですね。

新しいことにチャレンジしたことで、美容室で笑顔が増えた

━━英会話を始めて、お客様やスタッフに変化はありましたか?

西野 社名のFamはファミリーという意味あります。全員が大切な仲間なので、常にお客様と壁を作らないように伝えています。私もいろんな美容室で働いてきましたが、スタッフもお客様も、こんなに笑顔の多い美容室はありませんでした。最初は利益が出ませんでしたが、みんなの笑顔が事業を続けようと思えたキッカケです。

━━それでは、今後どんな展開をお考えなのか教えてください。

西野 B4UGROUP株式会社として、さまざまなブランド展開をしていますが、今後は美容室×飲食をやりたいですね。例えばコーヒーやホットドッグのようなテイクアウト、あるいは今流行りのタピオカなど、美容室と飲食が一緒になったイメージです。
あとは屋根がなくて、すべてオープンなお店とか。あるいはカメラマンの写真撮影を入れたり、テラスでやったり。ここに来ると、陽気になるような場所にしたいです。

B4UGROUP株式会社
Fam international
代表取締役
西野雄馬(にしの ゆうま)さん

B4UGROUP株式会社

Fam international by B4U
大阪府大阪市西区 南堀江1-22-6 2F
TEL:06-6556-6433

Fam international梅田店
大阪府大阪市北区芝田2-9-19 1F
TEL:06-7713-3185

B4U OMOTESANDO
東京都渋谷区神宮前5-23-4
アーバンステージ神宮前2F
TEL:03-6886-5290

B4U九条店
大阪府大阪市西区九条1-11-9
フロントリバー九条1F
TEL:06-6581-6002

B4U堀江店
大阪府大阪市西区南堀江4-10-5 1F
TEL:06-6538-1717

LUCIA B4U
大阪府大阪市大正区
三軒家西1-25-8
TEL:06-6563-9929

撮影:菊池友宏

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