SEMをはじめよう【第2回】 SEOとは何か?
- 2018/5/16
- 伝える
- SEMをはじめよう
- bragoku編集部
第1回は、「SEMとは?」と題して「SEM」について解説しました。
簡単に前回の内容をおさらいすると、
● SEM(Search Engine Marketing/サーチエンジンマーケティング)は、検索エンジンの利用者に対して行うマーケティング全般を指し、SEOもその一手法である
● SEMの他にLPOや、検索連動型広告、流入データ解析などがある
という内容でした。
第2回の今回は、SEMの中でも重要な手法の一つ「SEO」について、お伝えします。
SEOを日本語で表すと「検索エンジン最適化」といいます。
具体的に言うと、検索エンジンで検索した際に、ウェブサイトを検索結果の上位に表示させるために行う様々な施策を行うことです。
調べ物をするときに検索エンジンを利用すると、検索結果が一覧で表示されます。
この検索結果は、それぞれの検索エンジンが独自のコンピューター理論(アルゴリズム)に基いて表示しています。
そのため、検索エンジンのアルゴリズムを意識してウェブサイトのページを作成することで、検索結果の上位に表示させることが可能なのです。
検索エンジンのシェア
一口に検索エンジンと言っても、世の中には多数存在します。しかし、その全てのアルゴリズムに対応した施策はなかなか難しいものです。
そこで、どの検索エンジンに焦点を絞るか――。
まずは各検索エンジンのシェアについて確認してみましょう。
上記は2017年4月~2018年4月までの日本国内における検索エンジンのシェアをグラフ化したものです。(米・statcounter社による統計データ/※1)
Google:70.41%、Yahoo!:24.3%、bing::4.49%、Baidu:0.51%…と、Googleが抜きん出ています。
次点のYahoo!に関しても、運営するヤフー株式会社は2010年よりGoogleの検索エンジンに切り替えており、現在も採用している(※2)ので、検索のアルゴリズムはGoogleと同一となります。
なお、下記は世界全体で見たときの検索エンジンのシェアをグラフ化したものです。(対象期間:2017年3月~2018年3月)
赤いラインがGoogleを示しており、そのシェアは90.62%に上ります。
つまり、世界的にみてもGoogleが圧倒的なシェアを誇るので、ベンチマークすべきは「Google」なのです。
Googleのアルゴリズムについて
Googleは自身の使命について下記のように述べています。(※3)
「Googleの使命は、Google独自の検索エンジンによって世界中の情報を体系化し、アクセス可能で有益なものにすることです」
Googleはこの使命のもと、検索結果の品質向上を目指して、様々なアルゴリズムを用いて検索結果の最適化を図っています。用いられているアルゴリズムの具体的な数は公表されていませんが、その数は200を超えると言われています。
これらのアルゴリズムについては日々改良が加えられており、その数は「2016年だけで、検索には1,600を超える改良を加えて公開しました」とGoogle自身で言及しています。(※4)
前述のとおり、アルゴリズムの改良(=アップデート)は頻繁に行われていますが、そのアップデートにも大小があり、大規模なアップデートも度々実施されます。
有名なものでは2011年から2012年にかけて実施された「パンダアップデート」があります。これは「低品質なサイトの掲載順位を下げ、同時に良質なサイトの掲載順位をより適切に評価する」ことを目的に行われました。
・ユーザーにとってあまり価値のない
・利便性の低い
・他のサイトからのコピーで構成されている
と判断されたサイトが規制の対象となり、逆に「ユーザーによって重要な情報(独自の分析や研究報告)を提供しているサイト」については再評価されました。
このアップデートにより、「ブラックハットSEO」と呼ばれる検索エンジンを騙すような手法を取り入れて実際の評価よりも高い順位に表示させていたウェブサイトは排除され、検索結果に大きな変動が生じました。
また直近では、この3月と4月にも、コアアルゴリズムのアップデートを実施したことをGoogleのツイッターアカウントにて述べています。 (※5)
ここで着目すべきは下記の点です。
● 今回のアップデートで順位が低下したサイトについては、そのサイトに問題があるわけではないこと
● これまで評価されていなかったサイトを今回のアップデートにより評価したことによること
● 順位を上げるための対処法としては、「素晴らしいコンテンツ」を作成すること以外ないこと
● 時間の経過により、他のウェブサイトと比較して、相対的に順位が上昇することがあること
ここから鑑みるに、現在、SEOを実施する際に意識すべきことは「適切な情報を正しく発信し、ユーザーへ届けること」です。
SEOは決して難しい専門的な作業ではありません。
『誰でもできる、ユーザーにとって丁寧な検索結果、ページ回遊になるための作業』と捉えて、地道にコツコツと続け、健全なサイト運営を進める事をおすすめします。
2017年3月~2018年3月期の全世界における検索エンジンシェア
※2 ヤフー株式会社によるプレスリリース(2010年7月27日)
Google Japan Blogでの声明(2010年7月27日) ※3 ※4 詳しくはこちら ※5 Google公式ツイッターアカウントによる2018/3/12の一連のツイートより 詳しくはこちら