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インタビュー「糖質カット炊飯器 / サンコー株式会社」

「面白くて実際に役に立つもの」が
コンセプト!

こんな商品があったらいいなと思わせるアイデア商品を
数多く扱っている「サンコーレアモノショップ」。
ユーザーを惹き付ける魅力的な商品はどのように生まれているのか━、
サンコー広報部の﨏晋介さんにお話を伺いました。

社員全員が企画を提案し、毎週新商品を発売

サンコー株式会社
﨏 晋介さん

━━サンコーレアモノショップさんでは、様々なアイデア商品を扱っていますが、なぜアイデア商品を集めたショップを立ち上げたのですか?

 弊社の社長(山光博康氏)が、「自分で面白いものを見つけてきて販売をしたい」という想いから、2003年にサンコー株式会社を立ち上げたのが始まりです。中国から輸入した商品をECで販売するところから始まり、現在は秋葉原に直営店「サンコーレアモノショップ」が2店舗あります。

━━取り扱う「面白い商品」、「アイデア商品」の基準は?

﨏 「面白いだけではなく、面白くて実際に役に立つもの」をコンセプトに、他にはないような商品を中国から輸入してきたり、社内で企画したりしています。創業当時はパソコンやスマホ関連のマニアックなガジェットを主に取り扱っていましたが、このコンセプトを家電にも応用できないかということで、2015年以降、徐々に家電に重点を置くようになってきました。

━━新商品はどのくらいのペースで発売されているんですか?

 輸入品と自社開発の商品を合わせて、毎週2、3アイテム、1カ月で10~12アイテム発売しています。そのうち、自社で企画開発しているオリジナル商品は1割程度になります。

━━毎週2、3アイテムを発売されているのはすごいですね。企画を考えるだけでも大変だと思いますが…。

﨏 他社で扱っていない商品をどうやって探すか、どうやって企画するかが非常に大きなポイントになるので大変ですね。弊社では、商品のアイデアは企画部や社長だけが考えるわけではありません。社員25名全員が「こんな商品をやりたい」という企画を毎週出すルールになっているんです。新商品のアイデアでも良いですし、「こんなことで困っている」というようなことでも良いのですが、合わせて必ず2つの企画を出します。
 実はもう一つルールがありまして、アリババなど海外で販売されていて、良いと思えるものを必ず全社員が2つ以上提案するんです。
 新商品のアイデアについては、社長が「実現性」や「役に立つかどうか」という観点で検討し、優秀なアイデアには半年に一度賞が与えられて報奨金も出るんです。受賞したアイデアを元に、商品企画の担当者が実際にどういった構造にしたらよいのか具体的に落とし込んでいきます。商品アイデアだけでなく、商品名も社員からアイデアを募って決めているんですよ。

小ロットで仕入れて売り切ることで在庫を持たない

━━全社員が企画を提出するから、毎週新商品が発売できるんですね

 そうですね。あと大手のメーカーさんと違うのは、スピードが速いところと、一つの商品に対して大量に在庫を持たないところです。弊社は直営店とウェブのみで販売する「直販限定販売商品」という括りがあるんです。小ロットで仕入れて必ず売り切っています。ですから、在庫の負担をほぼかけずに、商品を回転させていくところがポイントなんです。商品にもよりますが、だいたい一つの商品を売り切るのは3カ月から半年ぐらいです。勢いのいい商品は、2、3日で売り切れることもあります。その後に、今度は新機能を付けて新商品として売り出すので、他社さんのように同じ商品をずっと売るということがないんですよ。例えば、寝ながらパソコンができる「ゴロ寝デスク」は改良を加えて、今シリーズは9代目になります。

寝転びながらでも、ソファでも使える
「復刻版!ゴロ寝デスク」は大人気のシリーズの9代目
麻雀好き社員のアイデアから生まれた
「折り畳み式全自動麻雀卓」はSNSでも話題に

━━毎週新商品を発売されているとのことですが、企画から発売までどのくらいの期間で作られているのですか?

﨏 オリジナル商品は3カ月くらいです。企画部でいろいろ設備がある施設を借りているので、そこの機械を使って試作をしながら、ある程度具体的になったところで海外の工場にオーダーします。そしてサンプルを送ってもらって検証や品質チェックを行うという流れです。
大手メーカーさんの場合、新商品を出す際に可能であればどんどん機能を追加していくという方針が多いと思います。ただ、そうすると時間がかかりますしコストも上がっていきます。また、機能が多すぎて逆に使いづらくなることもあると思うんですね。弊社の商品は、「現状困っていることを解決できる」、「ニーズに応えることができる」という点に重きを置いています。その点さえ完全にクリアできるのであれば他の機能はそぎ落としてもよいという考えで作っているんです。紙パック飲料を冷却する「紙パックSUPER COLD BOX」は正にそうで、デザイン性には全くこだわらずに紙パックをいかに冷やすかというところにのみ注力しました。

紙パック飲料もキンキンに冷却する「紙パックSUPER COLD BOX」

アイデア商品を開発することがPRに繋がっている

━━数々のヒット商品を生み出していますが、どのようなPRを行っているのですか?

 SNSはやっていますが、大手メーカーさんのようにCMを打ったり、広告を出したりすることはほぼしていません。ただ、取り扱っている商品がユニークで他にはないということもあり、テレビで取り上げられることが多いですね。だいたい毎週2、3番組ぐらい弊社の商品を取り上げていただいていて、昨年で言うと150本ぐらいは放映されています。

━━それはプレスリリースを打ってということですか?

﨏 そうですね。特別人脈があるわけではないので(笑)。ただ、一度放映されると、「面白い会社だ」という認識をしてもらえますし、毎週新しい商品が出ることもあって、取材が途切れずに続いている感じですね。
 もちろん、新商品のサンプルをすぐに提示したり、カタログを送付したりと、会社としてできることはやっています。最近では、「こういう企画があるけれど、何か面白い商品はないですか?」というご連絡をいただくこともあります。
 あと最近は、私自身が「ekky(えっきー)」という名前で番組に出演させてもらっています。商品のことを知っている人間が説明することで、商品や会社のことをより理解してもらえると思うんです。そこで、ゆるキャラじゃないですが、私自身がキャラクターとなって商品や会社のことをPRさせていただいています。

“ekky”のニックネームで自らメディアに出演。専用衣装を着用して、商品をPR

ジャンルを絞ることなく、いろいろと挑戦していきたい

━━今後の展開として、やってみたいことはありますか?

 現在は家電にどんどんシフトしていっていますし、スケールも大きくなっています。今後も家電という分野で仕掛けはしていきたいですね。もちろん、今までのパソコン・スマホ関連のガジェットをなくすわけではなく、並行して取り扱っていければと考えています。
 今までやっていないジャンルでもいい企画があればやってみたいと思っています。例えば、「折り畳み式全自動麻雀卓」も今まで全くやっていなかった分野でしたが、麻雀好きな社員のアイデアから商品化されました。結果、ツイッターのトレンド入りを果たし、即日完売するヒット商品となりました。今後もジャンルを絞ることなく、いろいろ挑戦したいと思います。

サンコー株式会社
サンコーレアモノショップ
広報部
﨏 晋介(えき しんすけ)さん

サンコー株式会社/
サンコーレアモノショップ

〒101-0021
東京都千代田区外神田4-9-8
神田石川ビル4階
TEL.03-3526-4321
URL:http://www.thanko.co.jp/
URL:https://www.thanko.jp/

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