見る人の印象に残るキャッチコピーとフォントの使い方
- 2019/5/8
- 伝える
- bragoku編集部
広告や宣伝の分野において重要とされる要素に、キャッチコピーとフォントがあります。しかし印象に残るキャッチコピーを作りたいと思っても、どうやったらいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、見る人の印象に強く残るキャッチコピーとフォントについて説明します。
キャッチコピーとは
キャッチコピーは商品やサービスの宣伝に使われる短い言葉で、単にコピーやキャッチフレーズとも呼ばれるものです。日本語では惹句と訳されるキャッチコピーは、その名の通り見る人の心を強く惹き付けて購買へと繋げる重要な役割を担っています。
印象に残るキャッチコピーとは
キャッチコピーの重要性は、コピーライターという専門の職業が存在することからも明らかでしょう。優れたコピーは読み手の心に響き、商品やサービスの特性を強く印象付けることができます。
見る人の印象に残るキャッチコピーを作るための主なポイントに、次の3点が挙げられます。
①ターゲットを意識する
キャッチコピーを作る際には、対象の商品やサービスのターゲットを明確な形で意識しておく必要があります。
万人の心に深く刺さるキャッチコピーというものはそうそう作れるものではなく、また作ろうとすべきでもありません。万人向けのメッセージでは突出したワードが敬遠される傾向にあり、結果として全体の印象が弱くなってしまうためです。
ターゲットよりもさらに具体的なユーザー像を表す象徴としてペルソナがありますが、ペルソナを設定した場合にはより具体的なキャッチコピーが作れるでしょう。
②ベネフィットを伝える
ベネフィットは利益や恩恵といった意味を持つ言葉で、顧客がその商品やサービスを利用することで得られるメリットを指します。その商品を利用した場合にどういう恩恵が得られるのかを伝えることで、具体的なイメージを見る人の頭に植え付けることができます。
洗剤であれば洗濯物が白くなるだけでなく、それを着てさわやかな気分になった様を連想させる、車であれば単にその機能を説明するだけでなく購入後に家族で楽しく出かける未来を想像させるといった具合です。
③効果を具体的に数値化する
見る人の印象に残るために必要なのが、効果の程を具体的な数値として伝えることです。
ダイエットを目的とした健康食品を例に挙げると、「短期間でダイエットできる!」というより、「1ヵ月で6kg痩せる!」と具体的に示すほうが印象は強いことが分かると思います。
具体的な数値は、人の想像力を刺激すると同時にその根拠を強く裏付ける役割も果たしているのです。
フォントの使い方で印象は大きく変わる!
優れたキャッチコピーを考える際にもうひとつ気を配りたいのがフォントです。
フォントは元々コンピュータの画面表示や紙面への印刷に使われる統一された一揃いの文字を指す言葉ですが、現在ではそれらの文字を表す書体や書体データを指すケースが一般的になっています。
書籍やウェブサイト、そこに冠するキャッチコピーなどにおいて最も肝心なのはもちろん中身ですが、フォントの選択を軽視すべきではありません。フォントとキャッチコピーの見せ方について、両者には密接な関係があるのです。
印象に残るフォント
人は文章で構成されたコンテンツに触れる際、まずその構成や字面などから第一印象を受け、無意識のうちに内容を推し量る作業をしています。その結果、内容を読む前に離脱することも少なくありません。また書いてある内容が同じであっても、フォントが違うだけで読み手に与える印象は大きく変わります。
どういうフォントを選択するかがすでに重要な戦略のひとつであるともいえるのです。
見る人の印象に強く残るフォントを使ううえで、最低限おさえておきたいポイントは次の2点です。
★内容に合った読みやすいフォントを選択する
フォントにはそれぞれ特徴があります。大切なのはフォントの持つ特徴を理解したうえで、内容に合ったフォントを選ぶことです。真面目で硬いメッセージなのに丸文字のフォントを使ったり、技術解説の内容なのに華美なフォントを選んだりというのは好ましくありません。
パッと思いつくのは「明朝体」と「ゴシック体」だと思います。しかしフォントの種類は和文用だけでも3,000近くにも及ぶといわれています。インパクトを求める過度に凝ったフォントを選択すると、中にはかなり独特で読みづらいものもあるのであまりお薦めできません。基本的にはクセが少ない標準的なフォントを選択することが推奨されます。
見る人に上品な印象を与えたい場合は毛筆の書体をイメージした「明朝体」を、離れた距離からでも判別できる視認性を重視する場合は「ゴシック体」をというように、読みやすいフォントを中心に選ぶとよいでしょう。
★フォントの種類は3つまでに抑える
ひとつの広告やウェブサイトの中で使用するフォントの種類は、多くても3つまでに抑えるのが基本です。あまりに多くのフォントを使用したページはその統一性の無さから雑多な印象を与え、肝心のメッセージがぼやけてしまうことがあります。
フォントの種類が少なくても、次のような方法を用いることでメリハリのある印象を与えることは可能です。
- フォントサイズを調整する
- 太字を取り入れる
- キーワードの色を変える、下線やマーカーを付ける
ただしこれらも多用すると逆効果になるため注意しましょう。印象を強くするために奇をてらった装飾を施すのは得策とはいえません。
適切なフォントを使用したメッセージは、内容が伴っていればそれだけで見る人の印象に残るものです。
まとめ
キャッチコピーとフォントの見せ方について考えることは、受け手の印象を左右するうえでとても重要です。キャッチコピーの作成は、ターゲットを明確にしたうえで具体的な効果を連想させるワードを用いて行いましょう。さらに内容にあったフォントを選択することで、見る人の印象に強く残るコンテンツを作成することができます。