今年も、「WOMAN EXPO TOKYO 2019」が、5月18日(土)と5月19日(日)の2日間、東京ミッドタウン(東京・港区)で開催され、両日とも多くの来場者でにぎわいました。最終日であるこの日は、日曜日ということもあり、女性だけでなく、お子さん連れなど、ご家族で楽しむ姿が多く見られました。
セッションの最初の登壇者はテニスプレーヤーの伊達公子さん。プロ選手として世界ランキング4位を記録しながら、26歳で一度は引退。その後、37歳で現役復帰を果たし、世間を驚かせました。2017年に二度目の引退をした後、早稲田大学大学院「スポーツ科学研究科」で修士課程を修了。現在は、スポル品川大井町でテニスコートとスタジオを、ドイツパンとコーヒーのカフェ、FRAU KRUMMをプロデュースするなど多方面で活躍しています。
伊達さんは、30代後半での現役復帰について、「37歳での現役復帰を決めるまで、ずいぶん悩みました。アスリートの世界はそんなに甘いものではないと知っているだけに、簡単に口にすることはできませんでした。でも、引退後にエキシビションのために体作りをするなかで、もう一度現役の試合に出たいという気持ちが高まって、やってごらんという後押しの言葉をもらって決断しました。本当にやって良かったと思います」と語りました。
そして、二回目の引退後、様々な取り組みに挑戦している伊達さんは、「年齢を重ねるほど、新しいことを始めるのにエネルギーが必要になりますが、やれば必ずそれだけの価値があると思います」と、会場の女性たちにエールを送りました。ワーキングウーマンにとって、キャリアと健康は切り離せないテーマです。「WOMAN EXPO TOKYO 2019」では、女性が健康と美容を考える上で役立つ講演やセッションも人気を集めました。
卓球の福原愛選手やバドミントンの藤井瑞希選手など多くのアスリートから絶大な支持を獲得し、2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当する、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さん登壇の「『運動しなきゃ』と思っている女性がまずやるべきことは?」の会場も立ち見も出るほどの盛況ぶり。
「体力や基礎代謝を上げるためには、筋力をアップさせなければならない。だから、医師から運動したほうがいいとアドバイスを受けた人が、1駅分よけいに歩くとか、ヨガをしてもダメなんです。筋力トレーニングと有酸素運動が必要です」と、女性の運動傾向を一刀両断。日本人は、健康になるために必要な運動量をしている人の割合がわずか3%という衝撃的な事実に、会場からは驚きの声が上がりました。中野さんの「会議などが続いて、体を動かしていないのに、『疲れた』と言って何も動かないのは、体力が落ちるし、ストレスがたまって、いろいろな体調不良の原因になります。リモートワークやネットでのコミュニケーションが進むなか、運動をすることはますます重要になる」という言葉には、会場の参加者は深くうなずいていました。
また、女性のための投資やマネーについての講演にも注目が集まりました。「普通の女性が5年で1000万円! 本気の資産づくり、始めるなら今」と題したセッションでは、大口克人氏(日経マネー発行人)と 佐藤珠希氏(日経マネー編集長)が、平均寿命が伸びているなか、老後の資金への不安を抱える女性のために、賢いお金の貯め方やマネー初心者向けの金融商品を紹介しました。
ほかにも、マーケティング、コミュニケーションスキル、手帳活用術など、キャリアアップに役立つ講演や、働く女性のための妊活セミナーなどに、多くの女性が熱心に聞き入っていました。
そして、大トリを飾ったのは、宮本笑里さん(バイオリニスト)による親子で音楽を体験するワークショップ。今年の「WOMAN EXPO TOKYO 2019」も多くの参加者の熱気に包まれてフィナーレを迎えました。
WOMAN EXPO TOKYO 2019
会期 :2019年5月18日(土)~19日(日)
会場 :東京ミッドタウン ホール&カンファレンス(東京都港区六本木9-7)
主催:日本経済新聞社、日経BP
協力:テレビ東京、BSテレビ東京、日経HR
公式サイト
https://www.woman-expo.com/tokyo/